第1話 「そうだ 家、買おう。」

「吾輩はフリーランスである。妻はまだいない。でも家を買った」
本連載では、そんな僕のマイホーム購入ストーリーをほぼ脚色なしにお伝えしていきたい。
仕事も時間も場所も自由に選択しながら働けるフリーランスという生き方は面白くて楽しい。
一方で目の前に“安定”はなく、先行きの見えないコロナ禍で“不安”に駆られている方も少なくないはず。
日々頑張るフリーランスの方々が本連載を読み、「こんな奴もいるんだ。」と笑ってくれたら本望だ。
そして、全ての読者の皆さんに生き方の些細なヒントや選択肢みたいなものを提供できたらと思う。
では、始めます!

コピーライター稼業を、営んでいます。

相棒のMacで日々いろんなコピーやテキストを書いている。

まずは簡単に僕の自己紹介から始めたいと思う。
名は「カナモト(仮名)」と申します。仮名なのは、売れっ子のため、素性がバレてしまうとまずい、
からではなく、自身の家の購入についてあっけらかんと綴るのは単純に恥ずかしいという理由だ。

職業としては「コピーライター」を名乗り、新卒で入社した広告制作会社を3年間在籍し、
フリーランスとなって7年目。会社を辞め、独立することを選んだ理由は、全然ポジティブではない。
毎朝同じ電車に乗って会社に通い、同じ人たちと顔を合わし、
代わり映えのない仕事に打ち込むのが、憂鬱で億劫になってしまったのだ。
そして、転職しても、その環境次第ではまた同じことが起こるだろうと思ったからだ。
稼げるようになるまでの2年間、実家住まいのスネかじりフリーランスでもあった。
初めて物件を賃貸し、1人暮らしを始めたのは26歳の時だった。
だから、全然ポジティブではない。

そんな僕でも7年間、フリーランスとしてなんとか生き延びているのは、
大変有り難いことに仕事を依頼してくれる企業さん達がいるからだ。
上場・大手・有名企業の案件やマスメディアの広告を手掛けたことは一切ない。
糸井重里さんのような、1行数百万円のキャッチコピーを手掛けたこともない。

僕の主戦場は、主に中小企業さんの会社案内や採用サイト制作に伴うコピーライティングだ。
社長さんや事業部の責任者・リーダーなどに取材し、事業概要やサービスページ、社長挨拶などを
まるっとライティングしていく。毎回、こんな会社、製品、サービスが日本にあるのか〜と
驚くことも多く、もっとたくさんの人に知ってほしいという想いのもとにライティングをしている。
大変だけど、これがすごく面白いのだ。
ネガティブ始まりだったフリーランスコピーライター道を、今なんやかんやで楽しんでいる。

なぜ僕は、家の購入を考えたのか?

賃貸時の僕の部屋。1F&すりガラスのため、
午後になると全然陽の光が入らない。

「家を買おう」と思ったのも、コピーライターの仕事がきっかけとなっている。
時は2020年春、新たにリリースする中古リノベブランドのサイトライティングを手伝っていたのだ。
今、住宅市場では、中古のマンションや戸建てを購入し、骨組みや間取りからごっそりと変更し、
リノベーションして住むというのが、ちょこっと流行っているのはご存知でしょう。
そんな中古リノベを、結婚直後の20代〜30代前半の若年層層に向けて

「資産にもならない賃貸のお金を払い続けるのはもったいない。
資産になる持家を中古リノベで賢く手に入れよう」

といった訴求・コンセプトのもとに広めるブランドサイトを作っていた。
サイト内のページやオープン後のブログのライティングを進めているうちに、
ある感情が湧いてきたのだ。「僕こそ、家を買った方がいいのでは?」と。独身だけど。

もともと住んでいた賃貸マンションは、30平米あり、1人暮らし&自宅仕事を考えても
充分な広さではあった。ただ、コロナ禍で自宅仕事の時間が以前よりも増えたこと、
そして、向かいの戸建てが3F建てを新築したことにより以前よりも部屋に日が当たらなくなったこと から、この部屋で暮らす&仕事をすることに限界を感じ始めていた。
そして、もう6年近く住んでおり、同じ場所での生活に飽きていた、変化や刺激が欲しかったのだ。

そんな諸々の理由から、僕は動き出した。
「そうだ 家、買おう」と(この時はまだ全然本気ではなかったけど)。

この記事を書いた中の人

カナモト タカシ

ライターです。本名でコピーライターとしても活動しています。

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